シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



現場速報-10Z邸12日目午後、掘り方


あらすじ  フェリーで遠方に行き来する現場の基礎工事は一筋縄ではなかった。しかし地元の顔とでも呼ぶべきオヤジに導かれ徐々に道が拓かれていく。

主な登場人物
  • オヤジ:基礎屋の社長兼親方。口も手も動きが速い。
  • シュン:組の若頭?俊敏な感じ。
  • スケさん:鉄筋屋の親方。


掘り方進んでいくが、場所は敷地中央部分へ、表土地盤はわるくない。鉄筋を刺していくがほとんど入らない。

母親棟のほうも2人で石灰をまきながら位置決めに入る。母親棟の南東側、道路側狭くなっているところ目視確認。特に南となりのほうは思ったとおり程度の広さ確保。道路側多少狭いかも、しかし抜けているのでいい。

スケさんがおいでおいでする。コーナー鉄筋の定着について。主筋がダブルなので定着部分両方向から4本重ねになる。そこを1本だけずん切りで定着すると3本になるというもの。オーケーです。


浮き上がるユンボ

母親棟の広縁からトイレにかけてのところを掘り出すが硬くて無理。オヤジ、「ここは古い土間や、平では無理、爪バケットでいこう」となる。ユンボ本体をローリングしながら、その土間がめくれていく。大きな石がでてくる。これひょっとして靴脱ぎ石では?やはりそうだ。立派な大きさ、玄関あたりに使用されたらしい。俄かに注目場面。

「すいませんこれとっておいてください!」、と親爺に大声で叫ぶ。オヤジが「チェーンもってこい!、吊り上げるけれど、これ重いから中側なら今回で置く場所決めなあかんよ。先生にとっては宝物やから。」「はい、中庭側だったら広縁のところがいいから、そこにします!」といいつつ、あれ、確か広縁の真ん中に柱あるから、二つの開口部になる。ひとつでは?つまりもうひとつあればな。と思うがあとは、御影の大小平たい石ばかり。

10ex邸のチェック終わったので写真とってモコに添付メール。一段落したところでチアに電話。明日の講義内容の話。「シラバスってなに?最近よく聞くけれど?昔はなかったな。」「いえ、昔からありますよ。」「あそう、マニフェストみたいなもの、最近では?」とにかくこういう横文字最近は苦手一方。とにかくシラバスを説明しなくてはならないらしい。

到達目標として
1.建築施工・積算の管理に関する諸業務を理解できること
2.各種工事の概要を理解し要点を説明できること
3.建築施工の今後について請負とCMを正しく把握できること

が条件である。そうするととりあえず、明日は基礎工事だから2番について、要点を教えないといけない。電話で、チアに話し出してまとめてもらうことに。その他はおいおい話していけばいいか。

配筋は順調に、一列アバラ筋などの目に見える形ができていく。とくに問題なし。


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外側道路の囲い、1800ピッチの直線だが全体でアールになっていて気持ちいい。実際もこんな感じに。高さチェック。腰まで1000、上端まで1600、実際は1800くらいでいいかも。


掘り方終了し、シュンが砕石敷き、レベルだし、ランマー転圧と一人何役も。

4時前になって、思わぬ第2石がシュンのバケットからこぼれ落ちてきた。やった◎。
なんかマグロの水揚げのような。さっそく採寸、厚みを何度も見る。
正面どこかな、うん難しい。これ沓脱ぎ石ではないかな、など自問自答。
スケッチして、このコンビで広縁に置くことにする。束石兼用であればなおいい。広縁トイレの基礎どこまで、少し長くない?1間だったらこの障害物とらんでもいいな。明日、基礎長さ担当に確認します。ああわかった、電話ください。

10y邸、バトに送れてなくて、ようやく会話。最近のレンジなど大きくてサイズ苦しいがなんとかやってみますとのこと。また、チアからも講義内容リスト送られてきた。これで明日は何とか乗り切ろうか。17時前オヤジ組退場。17時過ぎにカクさん退場。すぐに帰路へ。今日のフェリー、連絡バスがガラ空きで、やはり船中もガラガラ14帖相当の大部屋貸切状態に。