シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



引継帖-10Y邸その3

あらすじ:
夏の暑い盛りに上棟した10y邸。その後先生が遠方の他現場に出向くことになり、納屋組バトに重責が引き継がれた。既に数度の現場経験を経ているせいか、実力発揮のチャンスと先生からの引継ぎを日々こなしていく。10yさま、先生、職人などの調整役としての首尾を問う施主現場打合せも佳境に入り・・。



下記、10y邸現場報告書お送りします。
納屋組バト


某月某日 強い雨 9時~16時40分退出
○大工2.5人(ブウ午後休み、ガシ、クム) 8時~17時 アイランドキッチン 
浴室仕舞い、アイランドキッチン
・10z邸 地元大工見つかった旨了解しました。機会あればよろしくお願いします。
○左官タオ1人 8時~15時 ラス張り しっくいサンプル作成
・サンプル色、 薄く黄色混ぜてみる。 乾いたら色見てもらって。
・次回現場入ってすずめ口、戸袋から優先して塗っていく。
・しっくい塗るのは再来週頭あたり。
○電気屋シニア1人 8時30分~10時(告別式出席のため退出) 宅内配線
・今日 外部計基盤据えつけようと思ったが雨なので祝日明けにでもします。
・明るさセンサー品番了解(10z邸同様)
・照明機器 もう発注かけてもいいか
→確認します。
・次回は朝から現場入ります。
○足場屋 2人 9時~9時半?
職人とのやりとり 強い雨の中
・到着早々 職人頭からちょっといいですか、と
頭:内側にもう一枚ということですが、
  いまの高さだとブラケットの下が板庇にあたってできない。
バト:どういうことですか。 
   板庇の上に足をのせてダブル掛けしていただきたいのですが・・・。
頭:内側に出すのだったら踏み板を一段あげないといけない。
バト:一段(現状2FL程度から)上がると(+475)よけい作業しにくくなってしまうので・・・
   それはまずいと思います。
頭:・・・。いまの高さでは出来ませんが・・・。
バト:ちょっと待ってください。(先生に電話)先生、すみません。よくわからないのですが、ダイサンから板庇の上にダブル掛けできないといわれました。詳細覚えていませんが、いつもは板庇の上に足が乗ってダブルになっているのですが・・・。今足場踏み板高さ2FLぐらいなのですが、ダブルにするにはブラケットが板庇にあたるかなにかで一段(+475)あげないといけないとのことです。一段上がると余計作業しにくくなるのでそれはないと思います。
先生:ダブル掛け必要なのか。タオさんすべらないシートあるんだからそれに乗ってやってもらったらいいんじゃないか。板なりなんなり使って。
バト:はい・・・。たしかに板庇の上に乗ってもらえればできますけど・・・。
先生:2階4貫なんだからとどくよ、いらないのでは。そもそも注文したの誰。
バト:私です・・・。 今までダブル掛けでやっていました・・・。
先生:今までどうとかの話じゃなくて、10y邸はどうなんだってことだよ。
   ・・・見積に入っているの。
バト:はい。
先生:ダイさんには帰ってもらうしかないんじゃないのか。
バト:・・・はい。・・・あの、すみません。踏み板を一段上げることは出来ませんので・・・
今日は引き上げてください。
頭:2階東西の足場だけ調整します。

(大工さんに風呂仕舞い納まりで呼ばれる、左官サンプル色10yさまに呼ばれる、
アイランドキッチン合板について呼ばれる)
(いつのまにかダイサン退出)
(しばらくの後、納屋組番頭より電話)
番頭:左官タオに足場使い勝手聞いてください。
タオ:(南側) すべらずシートあるから、まぁ庇の上のればできないことはない。
(東西) ・・・。少し遠いなぁ。・・・まぁなんとかせいいうやったら出来るけどな。
(番頭より電話)
番頭:ダイさんに連絡したら調整すればダブルかけ出来るそうです。
マナにも連絡してみたけど以前にもそういう例あった。
祝日明けにでもまたダイさん来るから。
バト:分かりました。
○10yさま 早朝~12時 早朝野地板柿渋塗り、タイル打ち合わせ等
・四畳半東の引き違い戸どういうデザインのものですか。
出来れば玄関入って一番見えるところなので。
適切な表現できませんがなんかかっこいいもの、モダンなもの、
この家を象徴するようなものにしていただきたいのですが・・・。
→検討します。
・四畳半西南の板窓 はめ込み網戸入っても出来れば向かって左側開けたいです。
→検討します。(左手前にすれば可能)
・タイル打ち合わせ
□サーモタイル
バト:標準は白を基調にアクセントにベージュを混ぜます。
10yさま:・・・。一色がいいです。
バト:白ですか。
10yさま:いいえ、ベージュです。こちらの方があたたかみがあっていいです。
(先生に連絡)
バト:10yさまサーモタイル一色希望です。
先生:白?
バト:ベージュの方です。
先生:今日決めるとかそういうのじゃないんでしょ。検討しますと言ってください。
バト:分かりました。・・・ご希望了解しました。検討します。
10yさま:縁はこのモザイクタイルですね。
バト:はい。
10yさま:これと壁タイルあいますねぇ。 いいお風呂になりそうで楽しみです。
サンプル現場に置いてあるのでしょうか。
バト:はい
10yさま:後日、妻と見ます。
○納品
・建材屋 キッチン合板 9時20分ごろ納品
・製材所 棚板材 15時半ごろ納品
・事務所より浴室床タイルサンプル納品
○現場写真
 以上