シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



現場速報-10Z邸8日目午後、仮囲い


主な登場人物

  • オヤジ:基礎屋の社長兼親方。
  • シュン:組の若頭?俊敏な感じ。
  • クロ:時に叱咤されつつ仕事をする黒縁めがねの若者。
  • プレ:営業風身だしなみはプレイボーイ風。が、一転力仕事に変身、は見事。

前日に堀り方した基礎底にバラスを敷いている。念のためにもう一度地盤のチェック。もっとも、ここは鋼管改良杭があるので問題はないのだが。この鋼管杭は後ほど出っ張りはカットとされる。例えば60×27の米松材を体重をかけて地面に押し付ける。1センチ角で300グラムが地耐力3トンに相当するから、この材の断面積だと5キログラムの力で見ればいいのだが、たぶん体重をかけて20キロぐらいは出ていると思う。それでも土にめり込んだのはほんの一部で、5センチくらいか。あとは1センチもしないところで止まる。このあたりは問題なしと判断。


念のためにアンカー付き鉄筋、約1センチ平方は、やはりずぶずぶと入るが30センチくらいか。もちろん300グラム、1キロぐらいではではびくともしない。このアンカー付き鉄筋は本来既存ブロックと新設ブロックを繋ぐもの。400ピッチでブロックの継ぎ目の間に叩き込んでモルタルつめ。

こうするんや!
クロがランマー転圧をしているが、オヤジ気にいらないのか、ユンボ降りていちいち指導。騒音の中で叫んでいるが何やらわからない。

転圧すんだところで、ミキサー車。今回は猫車でコン打ち。他の現場でも大半はこれ、しかしポンプ車の場合もあった。このときは人手が2人の基礎屋さんだったので、そのほうが有利なのであろう。まずは3回目の束石ブロックからコン打ち。なるほど、捨てコンだったら束石のほうが優先なのか。生コン硬いらしくて、途中で水を混入。シュンが伸ばし、クロが押さえ。オヤジは羽子板いけ込み。西日にきらきら、あの3年前の束石現場が再現された。
コン打ち終わったところで、タイミングよく足場屋さん。まず営業っぽい白シャツ黒ズボンが到着。プロでなくプレと呼ぶ。担当の代理できましたという。という間に車が2台とトラック1台。総勢5人がそろい踏み。たぶん、遅い時間設定、各地から作業終えたものがここに集まり、短期で立て込みなのであろう。オヤジがプレに説明。「明日ブロックするけん、境界から80センははなして立ててくれんか。」「足場の方とぶつかりませんか。ここの狭くなったところで。」「工事終わったら移動してくれるか。」「いや、それは杭打ちますし、移動といってもばらしたほうが早いかも。オヤジ、費用もかかることだから、どうするか考えましょう。」「杭なんか機械でひきぬいたらいいけん。」まあとにかくなんとかする。ということで位置も決まり、一段落。オヤジ帰り支度で、先生まことに勝手なんですが、明日はブロックやるとして、どうしても来週月火の仕事休みにしてほしいんです。水曜日からということにしましょうか。申し訳ないといいながらオヤジ、会議があるからと、退場。組み立ては、後から来たチーフらしき人が電話で神戸や本社と、この移動の県と、時間的に道路側無理、後日の旨オーケーもらったなどと報告しながら、黙々と作業をこなしていく。若いわりにしっかりものだ。プレもシャツ脱いで半袖でこまめに動く。まるでポナペ現象の現代版か。


1スパン1800ずつ側柱つけてこれに杭打ち。直径30くらいの杭を長いかなづちで何度も打っていくが、結構回数かけている。隣地境界で建物とは離れているが、地盤状況の絶好の見定めにもなる。土の具合良好だ。新品の白シートをかけて18時半終了。どなたか名刺をもってられませんか、とういと先ほどのチーフと名刺交換。神戸からもらった仕事です。そちらから来てるんですか。大変ですね。電話でしか話してないんですが担当の山田さんは?と聞くと私です、といったのはお変わり君風の先ほどまでの仕事しいだった。知らない同士でもよく仕事してくれたと感謝。近くの宿に泊。