主な登場人物
オヤジ :基礎屋の社長兼親方。口も手も動きが速い。
冷房温度29度にしてぐっすり寝る、さすがに前日の疲れから6時過ぎに起床。身支度などをしているうち、7時前宿の女将さんが朝食とらんかねぇと声をかける。はぃ、といってすぐさま下におりる。さばの切り身の塩焼き、ベーコンエッグ、ジャコおろし、味噌汁に梅干に奈良漬、ごはんもいっぱい盛ってくれる。あぁ、半膳にして欲しかったんだけれど、今朝はいただきます、といって食べ始めると、やはり傍について話をする。朝にはめずらしく延々食卓に座っていたら、もう7時半そろそろいきます、お世話になりました。やはり現場が近い、通勤時間が短いのは助かる。地方の仕事つらいこともあるが、お客さんの理解があってのことで、こういう点はまんざらではない。
今日は地盤改良の鋼管杭打ちの日。昨日納屋組番頭に工事保険入ってもらって、今日が本格的着工の日。現場着7時40分、8時前クレーン車が到着。中から出てきて「オハヨウゴザーィマス」何と外人、ひげ面若い白人の男性。「クイアタマ、ジーエルカラ、マイナススンポゥ、オシエテクダサィ」「マイナス300です」などといきなり打ち合わせをする。
今日は地盤改良の鋼管杭打ちの日。昨日納屋組番頭に工事保険入ってもらって、今日が本格的着工の日。現場着7時40分、8時前クレーン車が到着。中から出てきて「オハヨウゴザーィマス」何と外人、ひげ面若い白人の男性。「クイアタマ、ジーエルカラ、マイナススンポゥ、オシエテクダサィ」「マイナス300です」などといきなり打ち合わせをする。
後から若者2人で鋼管を載せたトラック到着。最後に乗用車で初老の男性。営業の○○さん。思ったとおり誠実そうな方、常務さんである。今の釘全部20ミリ東へ移動でしたが、あたらしい釘を打ちます。それでは念のため杭芯、対角測ってから打ってください。「そうですね。おーぃ、斜め測ろう。・・おやぁ、3センチほど狂ってます。」それじゃ、正しい位置出して打ってください。
車に戻っていると、オヤジが現れた。遠くで聞いているが、20ミリ移動を気にして確認している。多少狂っている話はしなくていいのに・・、と思っっていたら、「釘打ち直してくれたのかそれじゃOK」などと、納得した様子でこちらに向かってきた。「おはようございます。昨日話した塀の撤去の見積り出しました、見て下さい。」それじゃ、現場状況見ましょうか。この擁壁のブロック塀は取るのは土より上ですか。「下はいじるつもりないけど、今見たら外側に反ってアールになってますな。このブロック基礎がないから、ほらここ割れてるところ我慢しきれず亀裂入ってます。こうなると進行はやいですよ。」確かにこのブロック3枚分の高さまで土圧を受けてますね。そうすると土を掘り返して下から全部撤去したほうがいいと。「わし、自分のとこやったら、今のうちにやり変えてる」ということで、「なにも仕事欲しくて言ってるんではないけん」それはそうです。お客さんにもよく説明しますから、是非やり直した方がいいです。「わかった、基礎は鉄筋でL型にフーチン作って鉄筋入れよか。」13ミリ筋ですよね。よろしくお願いします、それからガレージの境界のほうですが、ここも境界にまたがって塀がありますから。
「この塀共有ではないか。掘り返したらガレージのほうも地面崩れるよ。」いえ、お客さんの塀ですが、越境していることになってるので、今のうちに全部掘り起こしてやり変えたほうがいいです。「そうか、わかった。」基礎はどう考えてます。「120厚で400幅くらい、ブロック積もうか。何段積もか。」ちょっと待ってください。図面がまだないもんですから。納屋組マナに問い合わせ。うちの南の塀、モクセンの塀高さいくつかな。「だいたい1100くらいです。」モクセン910で木材90と120隙間30で1150だな。それにブロックが2段半だっけ。だから1650の塀になるし、ちょうど目線が隠れて頭が見えるくらいでちょうどいいな。それじゃ基礎から3段積みでお願いします。「わかった。南隣は境界問題ないし、迷惑かかるから、上だけ撤去でと。それじゃこれで見積だします。」わかりました。よろしくお願いします。10zさんに確認とりますから、待ってください。それで下の人とかお隣への挨拶ですが。一緒に行きましょうか?いけん、いけん。手ぶらで行ったらいけん。わしが手土産もって夜にでも挨拶行とくから。それ経費かかりますよね。今から見積もりだから費用見ておいてください。ありがたいな。私は設計者ですから、元請工務店の監督さんと間違えられたら具合悪いので、助かります。
「束石のサンプル見てください。いいかわるいか言うてください。」うーん、ちょっと小さいかな。底面18センチで上面も3寸角ぎりぎりだから、もうひと回り大きければねぇ、などと話しているうち、10時過ぎ。準備出来、1本目の管入れ。
と思ったらガーガー音を立てながら一向に入っていかない。予め地盤調査でわかっていたが、ここの№3地点、石が多くてぶつかっている。専務さんが帰り際、「石に当たったときは少し離してもう一度入れ直しますから、特に№3の当たり確認してください」と言っていた通りだ。1メートルで止まって一旦放棄。地盤素直な南に移ってもう1本は途中ガーガー回転音出しながらも全入。北に上がって3本目今度は入るが止まらないようなので、1メートル材を追加溶接。同時にさっきの放棄杭をガスでカット。それを付近に移動して打ち込み、4メートル弱で止まる。羽はないが再利用でも構わないとの話し、理屈である。入ればいいと。今度は2メートルでストップ。結局初期の2本が、№3地点で1mくらいしか入らず、以外は音を立てながらも途中からするするっと入っていくパターンで順調にこなしていくことに。なお、杭頭はごみなど入らないように転溶接で蓋をしておく。昼12時過ぎても工事進めるので、レフェリーストップ。近隣騒音対策には気を使う。
と思ったらガーガー音を立てながら一向に入っていかない。予め地盤調査でわかっていたが、ここの№3地点、石が多くてぶつかっている。専務さんが帰り際、「石に当たったときは少し離してもう一度入れ直しますから、特に№3の当たり確認してください」と言っていた通りだ。1メートルで止まって一旦放棄。地盤素直な南に移ってもう1本は途中ガーガー回転音出しながらも全入。北に上がって3本目今度は入るが止まらないようなので、1メートル材を追加溶接。同時にさっきの放棄杭をガスでカット。それを付近に移動して打ち込み、4メートル弱で止まる。羽はないが再利用でも構わないとの話し、理屈である。入ればいいと。今度は2メートルでストップ。結局初期の2本が、№3地点で1mくらいしか入らず、以外は音を立てながらも途中からするするっと入っていくパターンで順調にこなしていくことに。なお、杭頭はごみなど入らないように転溶接で蓋をしておく。昼12時過ぎても工事進めるので、レフェリーストップ。近隣騒音対策には気を使う。