昨今草
さっこんそう
2014年9月8日(月)晴れ。
「寸法のお話・2」
どんな場合でも設計にとって数値は大事。建築にとっては寸法になるが、そこに尺貫法の名残りがあるようだ。メートル法が1ミリ単位から始まるのに対して、尺貫法は3ミリが単位となる。スケールとかで見ると明らかなように、3ミリ単位というのは見やすい、作りやすい、そして聴きやすいのである。例えば1寸は30ミリ。5分(ごぶ)、15ミリのこと。1寸5分は寸5(すんご)といえばよい。45ミリのことだが。大工同士では、こういう会話している、ということが現場に長く詰めるようになってわかった。つまり、メートル法のみで流通するとみせかけて、実はバイリンガルによって尺貫法も生き延びている。世の中はしたたかだ。(つづく)