シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



第8回講義録111130

こんにちは。時間が来ました。遅刻の人はあとから出席票お渡しします。ではイントロから。




イントロ
今日は計算の話をします。私は理工系なので数字や計算が好きだったんですが、皆さんは苦手意識のある方が多いのではと思います。芸術系というと理工系の対極ですから。でも建築は両方の要素のある珍しい、ひょっとしたら唯一の分野かもしれません。ですから仕事をはじめれば、私は数字には強いというポーズだけでもしないといけません。計算機に頼るなんてもってのほかで、生身の人間の頭で勝負です。頭と口と指で、仕事という戦場に向かいます。

今回お渡しした「関数計算」ならぬ「感数計算」の文章は、『トークアバウト』という仲間で作った、毎回好きなことを書くミニコミ雑誌の抜粋です。いつも暗算とか略算を仕事で使うので、ここで披露したわけです。自分流でやったら、最近インド式計算というのが流行っていると。早速本を買ってかじったら、なるほどと思うんですが、やはり自分がやっている範囲以上は無理だなというのが正直なところです。感数計算はいわば自分のカンを使うものですから「自己流カン数計算」です。

まず簡単な話からですが、○×5というのは○÷2×10ということと同じ。34×534÷2して10倍です。17×10170。応用として○×25というのは○÷4×100ということと同じ。34×2534÷4して10倍です。8.5×100850

もっと言えば○×125というのもありますが。建築ではよく坪数計算やりますね。1坪は1.818m角ですから約3.305㎡。逆に1㎡は約0.3025坪です。これを使う計算にはヒントがあります。103の関係ですね。さっきは1025の関係でしたが、今度はもっとシンプルというか究極。これが坪計算ですから神の啓示でしょうか。例えば42坪だったら、42×3.3というところを、42÷3×10で約140㎡です。坪→㎡は3割る。です。元に戻して140㎡は140÷3.3というところを140×3÷1042坪です。㎡→坪は3かける。これ単純ですが覚えておかないと反対になったらたいへんです。坪にするには掛け坪、㎡にするには割り塀とでもしましょうか。

二乗計算もちょっと工夫すると楽しいですね。まず10までの二乗は暗記でできますね。きっと?たぶん?それで私はこういう仕事だから、20までの二乗覚えました。さすがに30までは趣味ではないので覚えられません。例えば17×17289なんて。だから289は逆に17と関係あるなということになります。なんてことない数字ですが。ニッパクです。よくニッキュッパなんて言いますが、それと同じ親しみを込めてニッパク。麻雀なんかも頭使いますから、こういう覚え方があります。ニゴロで2560。これは16の二乗に関係しますが。ザンクは3900点。チーロンパーは7680点。中国語ですが覚えます。

それでどうして二乗が大事かというと、正方形の面積なんです。20以上の二乗を何故覚えないかというと、都市住宅の敷地は大きくても20メートル角以下、あるいは400㎡以下、120坪以下ですね。だから例えば13メートル角の敷地は169㎡で約50坪です。ここは170㎡として3掛けて51坪弱です。

ところで通常正方形の土地なんてないですね。そこで因数分解というのが出てきます。X2Y2=(X+Y)×(X-Y)です。親しみやすい好きな式です。図を描くともっと簡単です。それで7m×13mの敷地面積はというと、しめたものですね。真中の数字は10です。だから7×13=(103)×(103)=10232100991㎡です。10掛けたり100掛けたりも大変ですね、神経使いますね。

化粧板の計算でこの100掛けるというのをやってみましょう。杉の化粧板はネットで売っています。特一等の長さ4m200mm厚さ30mm4枚で15千円で売っているのが目に入りました。特一等というのは聞こえがいいですが要するに節ありです。この値段が高いか安いか判断してみましょう。

予備知識としては木材の値段です。通常㎥計算で、乾燥材は㎥あたり10万円と覚えましょう。ほんとうにざっくりです。これで板の値段がどんなものかわかります。さて全部掛け算します。その際、桁数全く考えないで。絶対数にだけ注目です。4m×2㎝×3mm×4枚×1万円=96と答えが出ました。そこでこの数字、実際には960円か96百円か96千円のどれかでしょう。売値が15千円だからたぶん9600円ですね。計算機で計算するとやはりそうです。判断早いでしょう。こう言う風にして、あと大事なのは構造計算で梁のたわみ計算などもします。詳しくは本日配布の文章を読んでください。ではテーマに行きましょう。










テーマ
今日はスライドに移る前にカレンダーというのをみてもらいます。
まず私のところでは設計から施工までやっているので、住宅の出会いから完成までのカレンダーが記録されます。基本設計があって、実施設計があって、CM契約、施工、完成という流れです。何かに共通していますね。出会って(設計依頼)、つきあって(基本設計)、結婚して(実施設計)、子供が出来て(着工)、育てて(施工)その子供が大人になって独立して(完成)いく。住宅というのは人生のイベントと同じと思って下さい。

基本設計 
恋愛の時期です。あの手この手で相手に気に入ってもらおうとがんばりますね。
  ↓
実施設計 
めでたく結婚となりますが、幸せの絶頂が過ぎ、少々せちがらくなる時期でもあります。不幸にも離婚につながるケースもあります。
  ↓
CM契約(着工、施工) 
これは出産ですね。工務店というのは人の手に委ねることですから、子どもを人に預けてしまうというというのと同じですね。
  ↓
完成 
子供が成人しました。親の手から離れます。


では、本日のスライドに移りましょう。今日はちょっと趣向を変えます。前回のアンケートで現場に行かなくなってからの説明がぞんざいだというご意見がありまして、ちょっと気合を入れなおして、じっくり説明していきましょう。

まず標準図を見てください。たくさんありますが、この図面で大体の細かいおさまりは大工さんも飲み込んでやってくれますし、さらに現場ごとに進化していくものでもあります。

それにしても、大工さんはバイリンガルですね。私たちは大体mm単位で図面作りますが、大工さんは尺、寸に言い直したりmやmmを使い分けます。矩定規というのには両方の目印がついているものです。 

ベニヤというのがあります。3×6板というのを標準で使います。以前は3×8を使いましたが高いので替えました。では、以上を踏まえて、もう一度スライドを見ていきましょう。







サビ
題して「あなたにもできる工事業者探しの巻」です。まずCDABARN MAPの全国版と関西版をみてもらいましょう。





私も前期は工務店と仕事をしていました。赤色マークのところです。ところがトラブルがあってから離別します。緑マークのところから徐々に遠方工事が出てきます。それからは全国の要望にどう応えるか?というのが課題になりました。青マークからは、ほぼ1年に1回以上泊りがけとなりました。

私の師匠は菊竹先生ですが、彼は全国、世界と広い活動範囲でした。作品がこの近くにありますが、皆さんご存知でしょうか。私はその仕事も随分しました。東京が事務所ですから現場の近くに泊りがけです。軽井沢に常駐したり、戦没者慰霊碑などでアジア方面の各国にも行きました。つまり建築家というのは認められると地域関係なくお呼びがかかるのです。

私は40近くに独立しましたが、地域の知り合いからしか仕事をとれません。50近くになってもうあきらめの境地?でした。先生みたいにはなれないな・・て。初めての遠方は仙台での仕事のときですが、あ、私も先生といっしょだ!と思ったものです。それからは栃木、島根、福岡など飛び回っています。

では本題に入ります。地方に行ったときはその地方の工事業者や職人さんを探さねばなりません。その具体的方法です。 




九州の事例ですが、まずネットで地盤調査屋さんを探しました。これが結構当たるんです。単なる簡単な調査ですし、インテリですからホームページもあります。そこが地盤改良もやっていて値段がオーケーだったので、基礎屋さん知らないかとなったんです。紹介してもらった基礎屋さんが実は元大工だったんです。ラッキーでしょう。こういうことは初めてですが、いろんなケースの一つでしょう。この基礎屋さんから、造作大工、左官、板金、塗装など多くの工事屋さんがみつかりました。さぁ、時間がありません。フェイドアウトは本日時間の関係でなくなりました。感想アンケートお願いします。今日はこれで終了。


フェイドアウト
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