シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



現場速報-10Z邸14日目午後、ベース型枠


あらすじ  
フェリーで遠方に行き来する現場の基礎工事は一筋縄ではなかった。しかし地元の顔とでも呼ぶべきオヤジに導かれ徐々に道が拓かれていく。頻繁な行き来により工事もたけなわに。

主な登場人物
  • オヤジ:基礎屋の社長兼親方。口も手も動きが速い。基礎工事幕の主役。
  • ブル:型枠屋の親方。オヤジから請けているが相性は?
  • サイ:電気屋。自分の時空間をつくって動く才人。



午後、帰ったはずのオヤジが戻ってきて型枠を一部はずしている。勘違いの振り分け墨だしを直し忘れていたそうで、ブルが「隠れるんやからたいしたことない」というのを尻目に、「気が落ち着かん」といっている。

再度帰り際に、電線を見上げて、「この電線敷地の上通ってますけん。電気屋さん何か言っとらんでした?」「特に・・」「レッカー来るから、保護しとかないけんやろ」「そうですね、いま電気屋さん留守か連絡取れません」「ワシが九電に電話します」と、携帯とりだし電柱番号は・・ですから、至急お願いします、と早々に話しまとめてしまった。そんなすぐ対応できるんだろうか?1時間後、九電23人現る。敷地上部全体をカバー。

型枠工事、一部鉄筋がいい加減で、それにあわせて作った型枠も直してもらう。職人は図面持っていても、流れで作っていくから、前の作業が正しいと思ってしまうんだろう。それにしても、鉄筋工事のこの2日、助っ人2人によって手が早くなった分、手間が落ちたとも言える。

午前来た設備屋が再登場。そういえば昼休みに電話かかってきていた。「うちの職人に確認したら、この作業かかわっていませんということで、お返しに来ました」「そうですか、それは失礼しました」やはりサイだったか。電話つながって、話し伝えると、エヘラ笑って、「いけなかったですか」「大体、現場入るときはちゃんと連絡してください」というが、話きいていない。愛称なかったけど、今後サイと呼ぼう。

夕刻4時過ぎレッカー屋さん登場。名刺もらうが、個人でやっている。10トンラフターでいけそうだ。建て方工事もみてもらう。「3日くらいかかりそうです」「あそこの駐車スペースに材木置いて運べませんよね。危険で」「いあや、材木ならまず落ちへんし、ワシら人の家の上超すこともショッチュウやから大丈夫です」「そうすると建て方時は駐車移動して材を置こうか。税込みでこんだけかかる。オーケーです。それじゃ事務所から見積もり依頼遅らせますので、よろしくお願いします」

17時ちょうど、型枠工事終了。「これでベースは終わりですか?」「終わったよ。」さすが、昔は普通の大工さんだったかもしれないね。1710分帰路、宿泊。今週はずーと満員らしい。なにやらおかしいと女将さん首をひねっていた。