シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



現場速報-10Y邸4日目午前、土台敷き

基礎工事の後半を所員Tさんに引き継いで工事は無事完了。これまでの工事の流れは、現場で基礎工事が進むと並行して製材所から大工さんの刻み場に納品された木材を11本棟梁が墨付け(加工部分の原寸指定)して刻み(切断穴あけ加工)をしていく。以前はその工場に出向いて打ち合わせや検査を行っていたが、近年は棟梁の質疑をファックスやメールで解決している。棟梁はこの一連の仕事、もう既に何十軒もの仕事を繰り返してきた。仕口や継ぎ手という伝統工法に順じた標準仕様も隅々まで決め込んであるので、意思疎通に不安はない。予備日土曜日みて前週の金曜日には仮設足場も設置された。事務所Tさん現場立会いしてもらい問題なく、いよいよ建て方工事に入る。

622分芦屋発に乗ると8時前に着となることがわかった。これより早く行っても快速もないし、ベストの選択ということで、途中駅で乗換えと思っているうちに隣のホームから快速らしき電車が出て行ってしまった。そうか、階段上下して違うホームで乗換えだったんだと思ったときは時すでに遅し。結局17分後の次の快速になり駅88分着で現場820分着。

すでに土台等の第1便が搬入終えるところ。棟梁、父さん、ミツ、グチ、ユウの5人。まずは土台敷き。文字通り赤身の杉の土台はシロアリも嫌うとされ、実際今まで支障はない。加工された材を検分すると若干標準図と違うところあったのでチェックしておく。スクリューボルト位置なども既に訂正されていたが、手元図面は未修正のまま。ボルト継ぎ手、アゴかけは長さ15ミリ蟻継ぎのサイズも若干違うので、所員Tさんに修正依頼。それから土台先端の処理、これは棟梁の裁量で土台勝ちに出てる。それから大引きの大入れの後、釘打ちは大引き側から。元棟梁のお父さんが「間違ったの誰や?」と釘の打ち直しをしている。土台側から斜めに釘を打つと大引きが競りあがるからだと言う。あいかわらず日照りが強く、午後半ばまで隠れる陰もないので車中で辟易としているうち、土台敷き10時半くらいで終了。

いよいよ建て方。今日はレッカー車来ていないので、手運びで組んでいく。まず北側から。柱半間ピッチのリッチな架構。取り合いが少ない平屋部分で簡単に一列立ち上がる。北側のお隣の駐車場越しに見るとなかなかかっこいい。また周囲のお宅に比べて北側が平屋になっているお家はないので既に存在感が発露しだしている。一段落したのか、昼前に納材第2便来るように棟梁が電話連絡している。日差しが厳しいのか昼過ぎても動きがにぶい。建て方が進まないのは、材待ちのせいもあるかも。
(つづく)