随想誌では極力楽曲紹介をセーブしてきたが、(許すときりがなくなる)今回第2回目である。
5時と比較的早く起床したので、目覚めの朝にパソコンでyoutubeを開き、音楽を適当に聞きまわしていると、何故かPeter Gabriel の静謐かつエモーション溢れる歌に到達。彼のことはよく知っているようで知らなかった。初めて聞く歌だ。PGは言わずと知れた前期GENESISのリーダー、ボーカル兼ソングライター。後期はフィル・コリンズ達に譲り、これは脱退後の1枚目のアルバムに入っているようだ。自分はジェネシスのかなりマニアックなファンだったのに、そしてPGの脱退を悲しんだ男だったのに、彼の1978年独立1枚目はスルーだった。さしもの音楽少年もその年代は音楽オンリーとはいかない心身ともに働き盛り。レコードへの執念は衰えていたのだが。
34年前の楽曲は「Here Comes The Flood」。コメント欄に誰かが・・Nipponと書いてある。神よ大洪水が来るぞ!・・そうだ昨年は東北の大津波の年だった。公表は今年だが、アクロポリス(海上都市)を掲げた菊竹先生が亡くなられたのはその昨年末だ。何ということか!。Youtubeには2010年のライブも収録あって34年後のPGはさらに渋みを加えて祈るように歌っていた。しかし、やはり若き日の勢いは格別だ。色々なライブを聴いてきたが、これで他のアーティストも皆吹っ飛んでしまった。一聴とっつきにくい旋律も、彼の超越的な個性が惹きつけて止まない。良いも悪いも朝から考えさせられるひと時であった。