シーダ・バーンのブログへようこそ。
これから家を建てようと思う人に伝えたい建築家の日々の仕事ぶりを綴っています。
学生さん、社会人の方々にも参考になれば幸いです。
なお、当ブログでは、人物、場所、日時等が特定できるような表現を控えています。



目論見抄-10EX邸、実施設計打合せ終盤1-2



あらすじ 

 実施設計の終了に際して、工事費の明細の説明をする段階に。工事内容に見合う金額の目標、すなわち予算が適切に配分されているか、ひとつひとつ根気よく説明する先生に対して、10exさんは熱心に聞き入っていく・・。5回でお送りします。


レッカー配置について

先生     敷地が広いほうではないです。レッカー車の配置に苦労しそうです。ポーチ屋根は後で施工し、この空いたスペースにレッカーを置きたいですね。足場の下をくぐらせても道路からはみ出てしまいます。それから材木やモクセン板の搬入車も短時間停車で通行止めがありますから、警察に道路使用申請が必要になります。

ご主人   なるほど。

番頭     近くに保育園がありましたよね?

ご主人   こっちのほうにあります。

番頭     小さいラフター(レッカー車のこと)では?以前狭小地で小さいラフターでした。

先生     距離もないし重くもないので小さいものも検討するということかな。

番頭     通常の値段より小さいと割高になるんです。小さいラフターを持っている業者が少なく、孫請けになったりということで。10トンくらいの大き目のラフターがいいかもしれません。

ご主人   そうなんですね。

番頭     いづれにしろラフターにはガードマンつければ、近所の方も気にされないかもしれません。

先生     交通量は?

モコ     西側の道路が通りぬける車、保育園の送迎で使われていました。ゴミ収集車は北側の道路を使っていました。

先生     ごみの回収日は?

モコ     燃えるゴミが火曜・金曜日、燃えないゴミが木曜日です。840分ぐらいに回収に来てました。

先生     時間はすこし遅めにはじめてもらえばいいが、そういうわけにもいかないかなぁ・・次に行きます。

『水盛遣方』は今回予定の業者では基礎工事に含まれることになります。

『警備』はガードマンのことで、通常はレッカーの日だけですが、その後の材木とかの搬入日も必要かもしれません。

『基礎工事』ありまして、次に製材工事に移ります。山の製材所で直接購入します。杉材の構造、板材、造作材などを拾い、注文します。

『込み栓・クサビ・ネコ土台』は細かい加工材ですので、注文先が違います。

『運搬』は製材所からの一括製材の運搬と刻み材を小わけする運搬にわかれます。小運搬は建前の大工さんが近くなので、何回か分けてちょっとずつ運んできてもらう。置くところがないので。大工さんの2トンでも運んでもらう。

『丸太』とは丸太加工代のことですが、この棟梁は丸太が嫌いじゃないので多少の本数までサービスでやってくれます。

『構造用合板』は建材屋に頼みます。

あと『モクセン板』ですね。

大工工事に移ります。『墨付け・刻み・建前』は床の坪数に単価かけて、その他の費用で算出しています。上棟・立ち見・クサビ入れまでです。

『造作』は屋根仕舞いからの工事で、総人工数は各工程手間数を積み上げて入れています。建前の棟梁が引き続きする予定です。

『レッカー』は通常通り2日分みます。

『交通費』は高速代などがあればですが、今回は近くなので使わないかもしれませんし、ガソリン代は言わないのでは。

『屋根工事』です。前回打ち合わせで窯変の洋瓦になりました。

『板金』、樋と壁際の水切りと煙突小屋です。

『左官』はいつもの左官屋さんが10年近い付き合いで、今回も予定しています。浴槽据え付けは今回は必要ないんですが・・あ~っと浴室防水は?

モコ     浴室防水、みていませんでした。

先生     作り付け浴槽の場合必要なのでした。多少の金額増あるでしょうが、浴槽の据え付け費用を防水に移動します。




つづく